治療関係

足底感覚を診よう~重要性とアプローチ~



足底感覚

足底感覚とは、足底から入力される感覚情報の総称です。
脳卒中後遺症の方は足底感覚が低下していることが多いです。

また、脳卒中後遺症に限らず、足底感覚の左右差がみられる方は案外多いです。

 

足底感覚が低下すると何が良くないの?

足底は立位で唯一床と接している部位です。
そこからの感覚情報を頼りに我々は無意識に動いています。
勿論、足底からの感覚以外にも身体内の感覚受容器を全て使っていますが、足底感覚が重要なのは経験的にも間違いないです!

足裏の感覚受容器と評価

足裏の感覚受容器(レセプター)は下の図の赤部分が多いと言われています。
恐らく個人差はあると思いますが、一般的には親指、前部、踵部が受容器が多いようです。

感覚受容器は、足底部の皮膚のみでなく関節包、筋腱部のメカノレセプターも挙げられます。
足底感覚は、触覚、圧覚、振動知覚、関節位置覚、運動覚のほかに筋の張力、筋の伸張速度や長さの変化を受容し,求心性に情報を伝達します。
参考文献:PTジャーナル・第49巻第 11号・2015年11 月

<評価>

足裏全体が低下しているのか?
足の一部が低下しているのか?
をまず診ておき、左右差低下部位を診ておいた方が良いです!

評価方法として私がよく行っているものは、
足裏で何が踏んでもらい認識できるかをみます。
難易度は簡単な物から始めていきます。

例えば、
ボールペン⇒ボールペンの芯⇒紐⇒シャーペンの芯
のように難易度を上げていきます。
※物はなんでも良いです。

部位は細かく診るほど良いと思いますが、時間を考慮して私は母指、母指球、小指、小指球、中足骨底、踵3箇所を見るようにしています。

経験的には踵の感覚が抜けている人が多くさらに脳卒中後遺症の方は母指球の感覚が抜けやすい印象です。

なぜ足底感覚が低下するのか?

脳卒中後遺症の方であれば、大脳から足までの神経回路のどこかがうまく伝達しなくなると足底が麻痺することがあります。
また、足底が床に接する時間が少ないと、徐々に感覚が鈍くなってきますので、立位機会が少ない人や足の一部分で立っている人は足底感覚が低下しやすいと考えています。

 

足底感覚を促通する方法

1.能動的注意
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2012/0/2012_48101749/_pdf/-char/ja
足底で能動的に何かを感じてもらう、考えてもらうのが良いということです。
認知神経リハビリテーション(認知運動療法)でこのような介入をしていますね。

2.振動刺激
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ptkanbloc/31/0/31_288/_pdf/-char/ja
振動刺激が足底感覚を促すかは微妙ですが、足底からの刺激を増やすことで動きの質の向上につながる可能性は高いと思います。
川平法がこのような介入をしていますね。

3.電気刺激
https://www.jstage.jst.go.jp/article/thpt/28/0/28_86_1/_pdf/-char/ja
電気刺激は嫌な人も多いと思いますが、物理療法的介入としては効果的かもしれません。

4.眼球運動
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27302207/
眼球運動を行った後は足底感覚が向上したという報告です。
眼球運動は様々な良いことがあると思います。その記事はこちら⇒

 

私見1. 足部~下腿の筋緊張コントロール
筋肉が硬くなるとその間を通る血管や神経が圧迫されるので感覚が低下する可能性があります。
その硬さを改善すると足底感覚が改善する可能性があると考えています。

私見2. 麻痺側骨盤挙上の改善
骨盤が挙上すると足の長さを補正する為に骨盤挙上側の足が内反しやすくなります。
すると、足底の接地部分が一部になる為(特に踵内側、母指球)、感覚の低下部位が出てくると考えています。

 

アプローチは様々ですが、宜しければ紹介した文献的な内容や私の見解を駆使して足底感覚の改善を試みてください。

最後に

足底感覚がなくても歩くことはできます!
例えば義足の人は足底感覚がなくても上手く歩ける人がいます。
これは足から返ってくる床反力というものを股関節や体幹で感じれている為です。
よって、足底感覚が戻らないと動きが変わらないという訳ではないです!

しかし、足底感覚が戻ると動きに反映されやすいのは経験的には感じてますので、足底感覚を促通するアプローチは知っていると良いと思います!



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