治療関係

骨盤底筋の鍛え方のポイント~骨盤底筋の機能はすごい!~


骨盤底筋は骨盤の下側に位置する複数の筋肉の総称です。以前から理学療法士界では注目されている筋肉ですが、最近改めて大事な筋肉だと私は感じています。
ということで、この記事では骨盤底筋についての話をします!

記事の要約】
・骨盤底筋は3層構造になっており、収縮すると坐骨が近づく
・骨盤底筋は呼吸に関わっている筋肉で、この筋の機能不全が呼吸機能低下に影響する
・骨盤底筋はインナーユニットの軸になっている

 骨盤底筋の解剖
骨盤底筋は3層構造になっています!文献
上から臓側骨盤隔膜、骨盤隔膜、尿生殖隔膜となります。

▧ 臓側骨盤隔膜
骨盤腔内の臓器の表面を被い、臓器間を埋める結合組織のこと。

▧ 骨盤隔膜


女性であれば尾骨側から、肛門-膣-尿道の穴があります。
ポイントは尾骨~腸骨(坐骨)に走行している筋肉(尾骨筋、腸骨尾骨筋)です。

▧ 尿生殖隔膜

上写真は女性の場合です。男性の場合は球海綿体筋はくっついています。
ポイントは肛門を閉める筋肉が尾骨に付着していることです。

 骨盤底筋の機能障害
骨盤底筋は、尿、呼吸、コア形成に関して重要な役割を果たしています。
以下に、各論を述べていきたいと思います。

▧ 尿漏れ
これは骨盤底筋の有名な障害になります。女性は特に尿道が短い為、失禁しやすいです。
骨盤底筋が収縮すると肛門や尿道が締まり弛緩すると肛門や尿道が開放されます。

【骨盤底筋】
・弛緩困難→排泄困難
・収縮困難→失禁リスク

▧ 呼吸機能低下
呼吸機能と骨盤底筋について書きます。腹式呼吸の場合は以下のような関係が成立します。

【腹式呼吸】
・骨盤底筋収縮-骨盤後傾→吐く
・骨盤底筋伸張-骨盤前傾→吸う

つまり、

・骨盤底筋収縮-横隔膜, 多裂筋, 腹横筋伸張
・骨盤底筋伸張-横隔膜,多裂筋,腹横筋収縮

という関係になると思います。
あくまで腹式呼吸の時です!(文献

良い腹式呼吸では、下写真のようにインナーユニットが上下に移動します。

▧ 運動能力低下
インナーユニットは下図のように4つの筋肉で構成されています。


これらの筋肉で適切な腹圧を保っている事で四肢や体幹の動きや作られます。
呼吸機能で言えば、横隔膜・腹横筋・多裂筋と骨盤底筋が拮抗する働きをします。
よって、骨盤底筋の機能が低下すると横隔膜・腹横筋・多裂筋の機能も低下することが予想できます。
これはあくまで仮説ですが、私は骨盤底筋がインナーユニットのキーになっていると推測しています。

【内閉鎖筋】
また、内閉鎖筋は肛門挙筋と連結していると言われており、この筋肉を調整すると骨盤底筋の活動が向上すると言われています(文献)。
よって、股関節の状態も骨盤底筋の活動に関与すると言えます。

 骨盤底筋を鍛える実技
▧ スクワット
下の写真のように上前腸骨棘(水色丸)を内側に閉める意識と、坐骨結節(黄丸)を外に広げる意識をしながら腰を落とします。

下肢を伸展するときは、上記とは逆に水色丸を外側に広げる意識と、黄丸を内側に閉める意識をで行います。


▧ ブリッジ
お尻を拳上する際、坐骨結節を近づける意識で行い、お尻を下す時はゆっくりを行い、坐骨結節を広げる意識をで行います。


▧ 呼吸
息を吸うときは、坐骨結節を離す意識で行う。
息を吐くときは、坐骨結節を近づける意識で行う。

 まとめ
以上、骨盤底筋に関する記事でした。この筋肉を意識することでインナーユニットの活動性が向上し、四肢の出力向上や平衡機能向上が望めるかもしれません。インナーユニットは意識しにくい筋ですが、坐骨結節の意識は比較的行い易い印象があります。
興味ある方はぜひお試しあれ!

<参考文献>
・エリック・フランクリン.フランクリンメソッド骨盤力

・田舎真由美.骨盤底筋群機能障害に対する評価とアプローチ.理学療法学2008, 第35巻 第 4 号 212 〜215
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/35/4/35_KJ00004963396/_pdf
・田舎真由美.呼吸様式の違いが骨盤底筋に与える影響.理学療法学Supplement 2014(0), 0995, 2015
https://ci.nii.ac.jp/naid/130005248646
・愛下由香里ら.内閉鎖筋への徒手的介入が骨盤底・腹横筋・多裂筋へ及ぼす影響.九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 2016
https://ci.nii.ac.jp/naid/130005175328



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