医療情報関係

「高齢者にとっての良い運動とは?」という疑問に関する記事

【記事の要約】
・運動の効果は様々あるが、生活習慣病予防、転倒率減少、認知機能低下予防が主なものである
・筋トレは週3回で疲れるまで行うと良い(負荷量は関係なし)
・ストレッチは週3回で15~60秒を3~5セット行うと良い
・高齢者には、低負荷、スロー運動がおススメ

運動は身体に良いものというのは分かっているものの、実際どのような効果があるのか、どのように行えばよいのか、という疑問をお持ちの方も多いと思います。

この記事では、主に運動の効果、運動の中でも筋トレとストレッチについての方法、高齢者に対する運動の考え方について書いていきますので、興味のある方を最後までお読みください!

運動の用語について
「運動」という言葉には辞書で調べると3つの意味があります。

体育的:Exercise、Athletics
物理的:Motion
社会的:Movement、campaign

①の体育的な意味は、トレーニングを行うときや健康の話の際によく使われます。
②の物理的な意味は、身体の専門家や研究者が使う用語で、物体がある位置からある位置まで移動することを運動といいますので、この世のすべての現象はほとんど運動としっても過言ではないと言えます。
③の社会的な意味は、選挙運動、禁煙運動など社会や組織で行う取り組みで使います。

この項では、運動という言葉が必ずしもExerciseという意味ではないということが言いたかっただけです。
次項からは体育的な意味の運動を取り上げます。

運動の効果
運動の効果は様々ありますが、いくつか例を紹介します。

運動は心身にとって良い効果があるのが周知のことですね。
ざっくりまとめると、生活習慣病になりにくくなるし、転びにくくなるし、認知機能の低下を予防することができると言えます。

サイズの原理
運動を行う際に頭に入れておきたい原理を紹介します。
ここで紹介する
サイズの原理とは、運動は小さい筋肉から動員し、徐々に大きい筋肉が動員されるという法則です。
小さい筋肉とは遅筋(インナーマッスル)が主で、大きい筋肉とは速筋(アウターマッスル)が主です。
ただし、この原理が当てはまらないケースがあります。

①急な方向転換
②素早い運動
③酸欠状態
④遠心性収縮

上記の条件の時は、大きい筋肉が優位に動員されると言われています。
運動を行う際に参考になる原理です。

筋トレの科学
次に筋トレに関する知見をいくつか紹介します。


負荷量に関しては、「疲れるまでやる」というのがポイントのようです(Baz-Valle,2018)。
つまり、短時間で済ませたい人は高負荷で行えばよいです。ただし、心機能や筋損傷のリスクがある為、リスクを考慮するならば、低負荷で疲れるまで行うことをおススメします!

頻度に関しては、週1回<週2回<週3回≒週4回以上 ということのようです(Brad JS,2018)。
つまり、時間を有効に使うのであれば週3回が良いと言えます。

また、古い報告ですが、トレーニング初期の筋力向上は神経要因、その後の筋力向上で神経要因に加え筋肥大が関与するとのことです(Moritani,1979)。
つまり筋肥大がなくても筋力は向上するということです。

ストレッチ(静的)の科学
ストレッチは静的、動的、反動など様々ありますが、今回は静的ストレッチに関する知見をいくつか紹介します。

頻度に関しては、週1<週2<週3≒週4以上ということのようです(Rancour J,2009)。

時間に関しては、静的ストレッチを想定しておりその保持時間ですが、これは対象とする筋肉によって異なります。硬くなりやすいハムストリングスを例に挙げると、上記のような結果となります。
色々な文献を読んだ結果、どんな筋肉でも15秒~60秒を3~5回行うと良いと言えます。

高齢者にはどうしたらよいか?
高齢者の多くは心臓などの内臓や血管に問題がある人が多い為、リスクを考慮すると低負荷で行うと良いと思います。
また、高齢者は遅筋(インナーマッスル)がうまく働いていない人が多いことから、ゆっくり動かすことが大事です。ゆっくり動かす運動は、サイズの原理に従うと遅筋と速筋の両方とも鍛えることができるので良いです。

ただし、速筋(アウターマッスル)の強化が必要な人もいます。例えば、屋外歩行を頻回に行うような人は、人ゴミで急な方向転換を要することもあるでしょう。よって、早い運動が必要な人にはそちらのメニューも提供すると良いと思います。

ゲームやコンピュータ-の効果
ゲームやコンピューターに関しては高齢者は苦手な人が多いと思いますが、これらは認知症を含む老化予防に有効だ、という報告があります(Shelton BE,et al.,2015
運動の効果の一つのである認知機能面へのアプローチに関しては今度の課題となりそうです。

恐らく今後は、VRなどを用いた運動などが流行るのではないでしょうか?運動は、気合で継続することは難しいので、ゲーム感覚を利用して運動を促すのが良いと思います。

おわりに
以上でこの記事は終わります。健康は運動、栄養、睡眠が大事と言われますが、そのうちの一つである運動に関しての知見を述べさせて頂きました。運動は高齢の方に限らず、万人の心身にとって良いものです。少しでも参考になれば幸いです。



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